伸び悩みの多くは「量をこなせていない」ことに原因がある

 

受験生の親御さんから「頑張っているのに成果が出ない」といった相談を受けることがあります。詳しい話をお聞きすると、多くの場合は勉強時間も決して少ないわけではなく、十分に努力されていることが伝わります。

伸び悩みについては、定着率が低い(学習した内容を十分に理解、吸収できていない)ことが原因になっている場合もありますが、それ以上に多いのは「実は量をこなせていない」というケースです。特に難関校受験生で、もともとの能力が決して低くないのに伸び悩んでいる場合、十中八九は量をこなせていないことが原因になっています。

私は課題の進捗と実力の推移についてデータをとることがありますが、想像以上に明確な結果を得られることが多いです。​一例として、数年前、難関校受験生7名の内、私が指定した課題を順調に消化していた4名(Aグループ)と滞っていた3名(Bグループ)について、5年11月と6年4月に受験したサピックスオープン模試の算数の結果を比較した時の状況を紹介したいと思います。

5年11月の時点では、各グループの算数の平均偏差値の差は1ポイント(AグループがBグループより1ポイント高い)で、両グループの間でほぼ差がない状況でした。ただ、その後はAグループの受験生が圧倒的に多く(Bグループの4~5倍程度)の課題をこなす状況が続いていました。

そして5ヶ月後の6年4月に実施された同模試では、Aグループの算数の平均偏差値は5年11月に比べて5ポイント上がったのに対して、Bグループは9ポイント下がり、両グループの差は15ポイントまで拡大していました。少人数の母集団ですので厳密なデータではないかもしれませんが、十分に説得力のある結果だったのではないかと思います。

親御さんが「量をこなせているかどうか」を客観的に判断することは難しく、このBグループの受験生のような状況に陥っているケースは非常に多いと思います。能力はあるはずなのに伸び悩んでいるのでしたら、実は量をこなせていないのではないか・・・と疑ってみてもいいのかもしれません。