表面的な解法ではなく、アプローチの仕方を学習する
 

難関校受験生にとって、最も定番と言える教材は「プラスワン問題集」「ステップアップ演習」「中学への算数」(いずれも東京出版)です。もちろん他にも有効な教材は数多くありますが、長年、多くの受験生に使用されてきたという点では、この3教材が圧倒的だと言えます。私も家庭教師の生徒さんには、難関校対策として積極的に取り組んでいただいています。

順序としては、「プラスワン問題集」「ステップアップ演習」(以下「プラスワン」「ステップアップ」)で知識と思考力をレベルアップさせた上で、「中学への算数」(以下「中数」)で本格的な応用問題に取り組むという流れが効率的です。逆に言えば、プラスワン、ステップアップの時点で知識と思考力を十分にレベルアップできなければ、中数に入ってから苦戦することになります。

難しいのは、プラスワン、ステップアップを一見同じように仕上げているにも関わらず、その後に中数をスムーズに進められる受験生もいれば、苦戦してしまう受験生もいるということです。

私はプラスワン、ステップアップを終えた生徒さんに確認テスト(各教材全体の中から20問を出題)を実施することが多いのですが、そこで好結果を出している(解ける問題が多い)にも関わらず、実際は知識や思考力を十分にレベルアップできていない(結果的に中数で苦戦する)ことが少なからずあります。

そのような生徒さんの多くに共通しているのは、各教材の解説に書かれている内容の本質を理解するのではなく、表面的な解法を覚えてしまっていることです。

例えば、規則性の問題で、1回目、2回目、3回目、…と調べていく中で規則を発見して、その先は計算で処理するという内容の解説があります。この解説の本質は「規則が見えない場合は、具体例を試して取っ掛かりを掴む」ということで、それを理解した受験生は、本格的な応用問題でも同様のアプローチで対応できるようになります。

一方、そのようなアプローチの仕方ではなく、試行して得られた規則性に注目して「このパターンでは、この規則性になる」という暗記で済ませてしまう受験生は、上記の確認テストでは好結果が出ても、本格的な応用問題になると対応できなくなる傾向があります。

応用問題に苦戦している受験生は、その前段階で(アプローチの仕方ではなく)表面的な解法を暗記していたことがネックになっている可能性があります。思い当たる場合は、一時的に前段階の課題に戻り、十分に理解していると思っていた内容について精査してみるといいかもしれません。