算数で勝負しやすい学校・しづらい学校

算数が得意な受験生の場合、算数で他の受験生に差をつけて
優位に立つ(算数で勝負する)ことが基本的な作戦となります。

ただ、それが通用しやすい(算数で勝負しやすい)学校もあれば、
しづらい学校もあります。

例えば首都圏の男子難関校の場合、前者には開成や聖光学院、
後者には筑駒や麻布といった学校が挙げられます。

私が家庭教師として過去10年間に指導した開成、筑駒受験生の
入試結果は下記の通りです。(※1)
開成:15名中12名が合格(合格率80%)
筑駒:15名中7名が合格(合格率47%)

参考までに、2019年度の全受験者の入試結果は下記の通りです。
開成:1159名中396名が合格(合格率34%)
筑駒:624名中129名が合格(合格率21%)

両校とも全受験者の合格率は上回っていますが、
個人的には、筑駒では数字以上に苦戦している印象があります。

それは単純に筑駒が(偏差値的に)最難関であるという理由も
ありますが、それ以上に「算数で勝負しづらい」ということが
ネックになっています。

私が指導している開成、筑駒受験生は(例外もありますが)
算数が得意で他の科目には少し弱点を抱えていることが多く、
算数でアドバンテージを得ることが基本的な作戦になっています。

開成は、試験全体の合計点に対する算数の配点率が27%
(310点中85点)と比較的高いだけでなく、算数自体も実力に
準じて得点差がつきやすい傾向があります。

過去の合格者の自己採点では、算数の合格ラインを平均10~15点
上回っていますが、それが合格に直結している可能性が高いです。
(※2)

一方、筑駒は試験全体の合計点に対する算数の配点率が20%
(報告書も含めて500点中100点)と低いだけでなく、
算数自体も実力に準じた得点差がつきづらい傾向があります。

過去の受験者の自己採点では、算数は(難化した年度を除いて)
平均83点前後で、算数単体での合格ラインは超えていたとしても、
他の科目や報告書でのマイナス分を補えるほど大きなものでは
ない可能性が高いです。(※3)

開成、筑駒を例に挙げましたが、算数で勝負しやすい学校で
あるかどうかは、算数が得意な受験生、苦手な受験生のいずれに
とっても大きな意味を持ちます。

特に受験校の選択で迷われている方は、この視点から改めて検討
してみるといいかもしれません。


※1:通常模試で開成の合格可能性20%以上の受験生が対象です。
※2、3:開成、筑駒とも部分点を含めずに算出しています。
実際の得点は自己採点から少し上がる可能性が高いです。

 

※本記事は、メールマガジン(2019年8月8日配信)の内容を転載したものです。