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中学受験の戦略
中学受験算数専門のプロ家庭教師・熊野孝哉の公式サイト
勝者の多くは「不確実な選択」をしていない
何事においても「新しい」ということに価値を感じ、特別な期待を寄せる人は多いものです。
逆に「古い」ということは、マイナス要素として低く評価される傾向があります。
しかし中学受験に関しては、サピックスのα上位生のように明確な成果を出している受験生ほど
保守的な選択をしているケースが多く、逆に迷走している受験生ほど、新しいとされるものを
選択している印象があります。
例えば「プラスワン問題集」という教材について、Amazon等のレビューでは「内容が古く、
最近の入試傾向に合わない」といった「古さ」をマイナス要素として指摘する声もあります。
ただ私の関わった範囲では、現在でもサピックスのα上位がプラスワン問題集を比較的早い
時期に使用しているケースが多く、最近の入試傾向に合うとされる(一般的には売れている)
教材を使用しているケースは少ない印象があります。
塾をはじめとする指導システムの選択についても、もちろん個別には例外も多々ありますが、
全体的な確率という意味では、既に評価の定まっている(「王道」と言える)選択をしている
受験生の方が特に難関校入試での成功率は高いと言えます。
受験に強い親ほど(他のことに関してはともかく)受験に関しては保守的なことが多く、
不確実な選択を避ける傾向があります。
表現として不適切かもしれませんが、自分の子を「実験台」にしたくないという心理も
あるのではないかと思います。
「当たれば100点の成果を得られる可能性がある」選択というのは夢がありますが、
勝者の多くが「確実に80点の成果を得られる」選択を優先しているという事実についても
注目する必要があるかもしれません。
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