「難しすぎる課題」が有効な受験生は意外に多い

講師略歴にも書きましたが、私自身は子供時代に浜学園に通い、関西で中学受験を経験しています。

その​浜学園で特に印象的だったのは、最高レベル特訓での授業テストと10分テストです。

最高レベル特訓は現在も存在していますが、受講資格や指導内容という点では、

今の灘中コースに近かったのではないかと思います。

サピックスで言えば、α上位生を集めて筑駒・開成対策を実施するという感じかもしれません。

最高レベル特訓では、6年の初回授業から灘中入試と同等かそれ以上の難易度のテストを行い、

ほとんどの生徒は歯が立たず、半数程度の生徒が0点という状況でした。

ただ、回を重ねるごとに得点が上がる生徒が多く、最終的には満点も珍しくなくなりました。

6年後期に行われた10分テストは、灘中の古い過去問(算数Ⅰ)を制限時間10分で行うもので、

当初は明らかな時間不足で2割程度しか正解できない生徒が多かったのですが、

こちらも回を重ねるごとに正解数が増える生徒が多く、高得点も珍しくなくなりました。

私自身も当初はどちらのテストも壊滅的でしたが、最終的には授業テストで何度か満点をとり、

10分テストでも最高で8割程度を正解できたように記憶しています。

最初は絶望的な気持ちになることもありましたが、気付いた時には結果が大きく改善していて、

自分でも狐につままれたような、不思議な感覚があったように思います。

現在、私は受験指導をする立場になりましたが、難関校受験生には「難しすぎる課題」を

積極的に実施しています。

昨年度の5年生(現6年生)の代からは課題の難易度をさらにグレードアップしましたが、

特に6年前期の学校別模試において、従来以上の成果を実感しています。

一般的に「難しすぎる課題」に対しては否定的な意見が多く、

お子様の状況に合わせて、段階的に課題のレベルを上げていくという方法が主流です。

プロの受験指導者でも、後者の指導法を実践している方が多いと思います。

ただ、難関校受験生には「難しすぎる課題」が有効であるケースは意外に多く、

さじ加減とフォローの仕方さえ間違えなければ、これ以上にハイリターンな方法は存在しない

というのが、受験生、指導者の両方の立場から難関校入試を経験してきた私の実感です。