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学校別模試の算数では「ミスによる失点」を確認する

テスト結果が返却された後、正解できなかった問題の解き直しをする受験生は多いと思いますが、その際におすすめしたいのは「ミスによる失点」を確認するということです。

 

例えば150点満点(1問5点×30問)の算数のテストで120点(不正解が6問)の場合、不正解の内の2問がミスによる失点(解法そのものは正しく、途中で計算ミス等をしてしまった)だとすれば、ミスによる失点は10点ということになります。

算数のテスト、特に学校別模試については、ミスによる失点を確認することは有効です。というのは、算数は他の科目に比べて、また学校別模試は通常模試に比べて、ミスの影響を受けやすいからです。

例えば学校別模試の算数の結果が、ミスによる失点がほぼなくて偏差値45であれば実力不足の可能性が高く、場合によっては志望校変更を検討する必要があります。

 

一方、ミスによる失点が重なった上での偏差値45(ミスがなければ偏差値55~60になっていた)であれば、実力を得点に反映できなかったことが課題であり、その原因の多くは時間配分の失敗にあります。そのため、まずは過去問などを使用して時間配分の改善を図ることが必要であり、その上で全体的な対策を進めていくことが有効な対処法となります。

「ミスをするのは実力がない証拠だ」という考え方もありますが、難関校受験で成功してきた過去の受験生を見る限り、その考え方は必ずしも正しくないと思います。実際、私が関わった開成合格者15人の内、ミスによる大きな失敗がほぼなかったのは2人だけで、残りの13人はミスによる大きな失敗を多かれ少なかれ経験していました。

 

学校別模試で不本意な結果が出てしまった場合は、まずはミスによる失点を確認することで正確な状況を理解し、それを親御さんと受験生本人が共有した上で、正しい対策を進めていくことをおすすめします。

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