6年後期は通常模試の優先順位を下げる

他の受験生に対して遅れをとってしまっている場合、その遅れを取り戻して難関校に逆転合格することは(遅れの程度にもよりますが)なかなか難しいものです。

実は遅れがあっても、6年後期の通常模試(サピックスのサピックスオープン、四谷大塚の合不合判定テストなど、全受験生を対象とする模試)の成績が上がる受験生は少なくありません。

成績が上がったことで手応えを感じ、難関校受験に挑む受験生も多いのですが、6年後期に通常模試の成績が上がることは、必ずしも良い兆候であるとは限りません。

難関校合格者には、6年後期に通常模試の成績が下降気味だった例が意外に多く、その逆の例(6年後期に成績が上昇傾向だったものの、難関校に合格できない)も少なくありません。

難関校受験生の多くは、6年後期には志望校対策に重点を置いた学習を進めます。難関校の入試問題は通常模試に比べて問題の質が重く、途中式の記述を要求されることも多い、といった違いがあります。


当然、試験での時間の使い方も難関校と通常模試では違ってきます。志望校対策に重点を置いた学習を進めると、志望校の入試問題での時間の使い方が上手くなる反面、通常模試で高得点をとるための感覚が鈍り、以前よりも成績が下がってしまうことがあります。

成績だけを見て「実力が落ちている」と不安になる親御さんも多いのですが、その原因が「体質の変化」によるものであれば、むしろ計算通りだと言えます。

逆に怖いのは6年後期になっても志望校対策に重点を置いた学習が十分に進まず、通常模試では成績が上がっている反面、学校別模試や過去問では結果が出ていないという状況です。

難関校受験生は6年後期には通常模試の優先順位を下げて、その分、過去問や学校別模試に照準を合わせていくことをおすすめします。


<追記>

6年後期での通常模試の成績状況(6年前期に対しての変動)をA:明らかに上がった、B:ほぼ変わらない、C:明らかに下がったに分けると、2018年以降の開成合格者(7人)については、Aが2人、Bが3人、Cが2人という内訳でした。

少数のデータではありますが、基本的には7人全員が志望校対策に重点を置いた学習を進めていて、通常模試に対しては(結果の良し悪しに関わらず)意識が向いていなかったように思います。